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放浪日記
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2007-01-26 Durham

_ 著作権関係

著作物のデータベースができるのなら、それ自体は良いことではないだろうか。

松本零士さんも「作家は『できるだけ長く世に伝えられるものを書きたい』と思っている。作家の多くは、金のためではなく、できるだけ多くの人に作品を伝え、共感してほしいと思っている」とし、20年の延長が長く残る作品を作ろうという意欲につながると語る。

とは言うが、死後70年どころか、生前に絶版、廃盤になり、死蔵されるものが多々ある現状では、創作意欲にはつながるかもしれないが、現実に長く残す役には立たないのではないか。

子や孫に財産を残したいというが、70年後でも金を産みだすコンテンツはどれほどあるのか?50年と70年の違いはどれほどか。

反対派のローレンス・レッシグ教授がシンポジウムに寄せたメッセージによると、英国の研究で、50年から70年の延長による著作物からの増収は2.5%に過ぎないという結果が出たという。レッシグ教授は「延長は創作のインセンティブにはならない」と断言している。

そもそも、長く残るコンテンツなら、作者の生前にもそれなりに売れるのではないか?著作権自体を子や孫に残せなくても財産は残せるのだから、その売上げを資産運用したほうが賢そうな気がする。(死後になって評価された画家、といった話は聞くが、作品を発表する場が豊富にある現在、無視してもいいだろう。)

「パブリックドメインになると、作詞した歌をパロディされるとか、安易な使われ方、不快な使われれ方をすることも十分考えられる。自分の歌をパロディにはしてほしくないと思うから未来永劫に守ってほしい。それが無理ならできるだけ長くして欲しい」と語った。

パブリックドメインになろうがなるまいが、どういう扱いをされるかを作者が制限することは現状ではできないのでは?気になるなら、作品発表時にライセンスを明示すべき。作品を尊重してくれる相手なら、ライセンスに従うだろうし、そうでなければ言っても無駄だろう。

著作物のデータベースができるのならば、作品ごとに作者が著作権保護期間や利用方法などについて指定できるようにしても、簡単に調べることができる。また、保護期間の延長は申請制にしても対処できる。今のJASRACのホールの大きさで利用料を决めるようなおおざっぱなやり方だけではなくて、実際にどの曲を何回使ったから利用料いくら、という料金設定も可能。また、著作者にも何回使われたからいくら、という明細が示すことができる。


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